RPGになれていない方にありがちな事として、PCの名前を思いつかないと言うことがあると思います。

または、かっこいい名前を言うのが恥ずかしいとか、まあ、理由は色々あると思うのですが、PCに適当な名前をつけてしまうことがあります。

この時、ゲームの背景に見合った名前でないとキャラクタープレイに不都合を生ずるのではないかという仮説に基づいた話をしてみます。

因果関係は定かではありませんが、初めてRPGを遊んだときに作品世界の空気を読まずに命名し、それ以来姿を見なかった人がいます。余りよい経験ができなかったとしたら?名前のせいかも知れないというのは、有り得ないとは居いけれません。

以下の話において、RPGを戦闘ゲームやダンジョンハックではなく、PCとして背景世界の法則にのっとって意志決定するゲームと思って書きます。それ以外遊び方をする場合は以下の話は関係ないかもしれません。

数秘術とか、四柱推命とか、とういう話じゃありません。

5月9日追記:私自身、だいぶ変な名前を使ってきたので、卓のメンバーや開催場所、遊んだときの体験とか、そういうのが重要なのであって、PCの名前はそんなに重要ではない可能性の方が高い。

趣旨

背景世界に合わせた名前をつけないと動きにくいんじゃないの?

背景世界に見合った名前をつけろよ

いや、付けよう!でもいいんだけどね。

RPGには背景世界、あるいは世界観と呼ばれる一連の情報が用意されています。

これらは、ルールの下位に位置し、なくても遊べるといえば遊べますし、不要な人には不要な情報かもしれませんが、PCが問題に直面した際に選択を行う基準、あるいは問題を感じるか否かの基準となりうるものです。

背景世界には、社会の成り立ちや有名NPC、舞台となる地域の紹介が記されております。残念ながら命名法が載っているルールは多くないかもしれません。

さて、しばしば新しくゲームを始める諸氏はルールブックをまだ入手していない、ワールドセクションを読み込んでいない、リプレイを読んでいないといった事情から、背景世界の情報を持たないままキャラクターを作る可能性があります。

この時、目に付いたものを名前にする方法とか、サイコロを振るとか、既存のキャラクターの名前を流用するとか、いろんな選択肢が用意されています。

ここでまあ、いってしまえば背景世界の空気を読まずに命名すると自己紹介の時にウケることがあります。基本的には卓の人達はあなたの選択に少なくとも難色は示さないでしょう。

折角の新メンバーには心地よいゲーム空間を演出したいものです。名前でケチをつけたがために逃げられてはたまりません。私も特になにもいいませんでした。

ところが、この状態は実は危険なのではないか?という思いが私の脳裏に芽生えました。

ウケるのははじめだけかもよ?

そういった名前はパッと聞くと余りの意外さに面白く感じる可能性はあります。が、それは世にいう出落ちです。

いざ冒険が始まれば、アルフレッドとかロバートとかキャサリンは貴方のことを麦茶とか、山田さんとか呼ぶわけです。あるいは宏や鬼彦や山根と混じってザイゴンが冒険するのです。後者は意外といけるかもしれませんが。

同じ卓のひとは、そっと注意してあげましょう。どうお知らせするかが難しそうですが、「シリアス」とでも三回唱えますか?

特に初心者の段階ではPCとして判断するという作業は負担があるでしょう、さらにそこに、特殊な名前であるという状態でゲームを開始するのはリスクが高いかもしれません。慣れてくると変名前であるという状況からキャラクターの個性を演出する事も可能でしょうが、面倒くさいし、背景世界にあった名前を選ぶことをお勧めします。

「俺のシナリオを壊さないでくれ」とゲームマスターは言わないだろうが

まあ、ダンジョンハックしたいだけみたいな卓ならそれも有りでしょう。

お話がやりたいとか、オリジナルの舞台で冒険したいんだ、という卓にはお勧めできません。

が、例外はあります。それがキャラクターを強化する方向に働くのならば歓迎されても良いでしょう。ビル風あばんなんてあばん以外の何者でもありませんし。

但し、DQNネームならその背景を示せれば卓の仲間は歓迎してくれるかもしれません。度々それを演出することになるかもしれませんが。

たとえ、山田一郎という名前でもそこがエリンディルならそれはDQNネームです。狂崎凶介という名前でもシノビガミで使う分にはDQNネームではありません。ようは、その世界の住人として不自然はないか?という話です。

幸いなことに自分がロールプレイを行うキャラクターの命名権はあなたの両親ではなくあなたにあります。その世界に潜在することが頷ける名前をつけてあげてください。

許されることもある、勿論

突飛な名前が許されるゲームもあります。

私の印象ではアルシャードガイアとネクロニカです。カオスフレアやTokyoNOVAも大丈夫かも。

アルシャードガイアは様々な背景を持つ世界の交差点としてガイアがデザインされており、非常に懐が深い設定です。但し、なぜそういう名前なのか?を考えておいた方が良いでしょう。

ネクロニカは、世界が終焉した、ボーダーレスな背景で、なおかつPCたるドール達は死体を適当に組み合わせて自由に意識をインストールできる設定なのでよほどの事がなければ破綻しないでしょう。

もちろん、いずれにしても人間の名前をつけておいた方が無難でしょうが。

私が大好きで卓のメインシステムであるシノビガミは、流派に寄るでしょうが、許容範囲は広いんじゃないかな?

最後に

私は、世界観を作るという作業が大好きでした。いまはシナリオを作る方が多いかもしれませんが、RPGやる前はたくさんの世界を抱えていました。

だから感じるのかもしれません。

遊び方はいろいろあると思います。変な名前でウケを取って、そのキャラクターの背景を演出する事で強化するという遊びもそれはそれは楽しいものです。

ただし、初めてのRPGでやるのはリスクが高いです。卓の雰囲気も少し堅くなります。無難な名前をつけておいた方が無難です。